犬も人間同様、肩こりや体に疲れを感じる生き物です。
ただ犬の場合は人間と同じ個所が疲れるのではなく、犬のように四つん這いになってみるとわかりますが、腕から肩周りにかけてこりやすく、人を見上げたりすることで首こりも起こしやすいのです。また犬も極度の緊張や恐怖などで体に力を入れてしまい、コリを起こすことがあります。
体の疲れやコリは人にとっても犬にとってももちろんいいものではありません。そういう時に愛犬にマッサージを行ってケアしてあげましょう。
犬へのマッサージについて
マッサージを行うことで体の疲れが取れ、コリが解されていくのはもちろんですが、血行促進や代謝促進が行われ免疫力が高まります。
愛犬の体に触れることが出来るので、体の異変にも気づきやすく病気などの早期発見につながることもあります。
さらに愛犬との距離感が近くなり、マッサージで気持ちのいいということが分かると、最終的には飼い主=心を許せる人となってくるので、コミュニケーションとしてもマッサージは効果的です。
肩から腕にかけてのマッサージ
人間には肩と言われる部位があり、腕の付け根を360度回転させることが出来る構造をしていますが、犬は明確に「肩」と言われる個所がなく、腕の付け根を360度回すことが出来ない動物です。
犬は4足歩行で、この腕や肩で全身の体重を支えています。この肩から腕にかけてをケアしてあげることで体の疲れが取れ、免疫力をアップさせることもできます。
最初は飼い主が床に座り、クッションや柔らかい床の上で愛犬に「ふせ」もしくは「おすわり」をさせた状態で始めていきましょう。
愛犬が簡単にゴロンとリラックスして横になってくれる子であればそのままの方がいいですが、なかなか緊張して力の抜けにくい子は「おすわり」の状態から始めたので大丈夫です。
マッサージを受けている間に気持ちよくなってきて犬自身がリラックスポーズをとるようになるので、徐々に慣らしていきましょう。
腕の付け根に手のひらを当て、優しく回転するようにマッサージを行っていきます。幹部が少し温まってきたら、今度は親指の腹の部分を使って肩周りを優しく指圧していきます。
腕の付け根の関節あたりから少しずつ背骨の近くまで揉み上げていくような形で優しくマッサージを行います。背骨のあたりまでマッサージを行ったら足先から心臓に向かってゆっくり血流を撫で上げるように流していきます。
反対も同じように行いましょう。
首のマッサージ
人間よりも小さな犬は基本的に見上げるポーズをとることが多く、首に力が入りがちです。ただ、首はデリケートな部位にもなるので力を加えすぎずそっとマッサージを行っていくように注意してください。
クッションや柔らかい床の上で愛犬に「おすわり」もしくは「ふせ」をさせ、愛犬と向き合うように座ります。愛犬がリラックスできる体勢をとってくれるのであれば、その体位でも大丈夫です。
両手で首を左右から覆うようにはさみ、4本の指の腹と親指の腹を動かし、揉み上げていきます。軽く圧力を加える程度で充分愛犬には気持ちいいので、力を与え過ぎないようにしましょう。
手を上下にもスライドさせながら首全体をしっかりマッサージします。最後に首上位から心臓に向かってゆっくりと血流を流していきましょう。
顔のマッサージ
愛犬が顔を触られることを嫌がらないのであれば、顔のケアもおこなってあげましょう。また顔を触られることに慣れておくことでオーラルケアや目の周りのケアにも触りやすくなるので、少しずつ馴らしておくことが大事です。
4本の指をあご周りにつけ、親指の腹で鼻から眼がしら、おでこ、耳の付け根にかけてマッサージしていきます。優しく円を描くように揉みこんでいきます。また親指の腹で目の周りを優しく指圧しながら鼻の方までマッサージを行っていきます。力を加えすぎないように気を付けましょう。
マッサージを続けていくうちに、愛犬が自分から寄ってきてマッサージをせがむこともあります。それくらい犬にとってもマッサージは気持ちよく、疲れを癒してくれる効果があります。
最後に
うちの弥生(チワワ♀)も今まであまり人に抱かれた経験もなかったようで、人に触られるだけで緊張してガチガチになってしまっていたので、マッサージを行っていくうちに徐々に緊張が取れてくるようになりました。
まだ多少は力が抜けないですが、それでもマッサージを行っているとトロッとした目をして、ウトウトしはじめます。愛犬とのコミュニケーションをとる上でもすごく効果的で、関係性もしっかりと築けるようになるマッサージ。
是非一度、愛犬に優しく行ってあげてみてください。