最近ペットを飼っている人がどんどん増えていますよね。
ペット可のマンションやペット付き住宅なんてサービスもどんどん拡大していますが、どんなにペットを飼える環境が整っても、街そのものがペットに優しくないとなかなか飼育しやすい環境とは言えませんよね。
意外!?東京で一番、犬と飼い主に優しい街はどこ?
特に最近はペットも家族の一員として考える人が増え、昔のように外で飼って犬小屋に繋ぎっぱなしなんてこともなくなり、一緒にお出かけするのが一般的になりました。
そこで、今回は犬を飼いやすい街と言われるほど犬飼さんに大人気の街「○○区」がどれほど犬と飼い主に優しいのかを検証してみたいと思います。
都内一、犬が多い街「世田谷区」
世田谷区は東京都の南西部に位置する人口10万人近くの住宅街です。
世田谷区は商業都市を中心とした世田谷地域、住宅街を中心とした北沢地域、緑豊かな玉川地域、公園がたくさんある砧地域、商業地、住宅地、緑地のバランスが取れた鳥山地域の5つの地域に分けることができます。
住宅地が多いこともあり犬を飼っている人が多いのですが、実際にどれくらい多いのかというと世田谷区役所に登録されている犬の頭数は東京都内で一番多い、およそ35000頭になります。つまり、およそ3人に1人は犬を飼っているというくらい犬飼さんが多い町なんです。
ではなぜ世田谷区にはそんなにもたくさんの犬を飼っている人がいるのでしょうか。もちろん、住宅地が多いということで犬を飼える環境にある人がたくさんいることも理由ですが、実はそれだけではないんです。世田谷区は本当にさまざまな面で犬と飼い主に優しい街だからこそ犬を飼っている人が住みたいとわざわざ引っ越してくるということも関係しているんです。
動物病院の数が圧倒的に多い!
犬を飼っている人が最も気を遣うことと言えば、愛犬の体調管理ですよね。なんと世田谷区にはざっと調べただけでも140以上もの動物病院があるんです。その数もすごいですが、多くの動物病院が救急対応を受け付けてくれたり、夜間対応を受け付けてくれたりと犬の一大事に対応できるようにすぐに取り組んでくれるようになっています。さらに、通常であれば土日祝日はお休みとするところが多いにもかかわらず、世田谷区の動物病院は土日祝日も診察してくれるところが多く、仕事をしながら犬を飼っている人には本当に大助かり。
これだけ病院数が多いので病院同士もよりサービスを良くしようと切磋琢磨してくれているので、犬を飼っている人も安心して住めますよね。
世田谷区内の公園数はなんと500か所以上!
犬を飼っていると毎日行わなくてはいけないのが散歩ですよね。世田谷区内には都市公園法に基づく公園が396か所、区の条例に基づく身近な広場が128か所もあり、なんとその総面積は東京ドーム55個分に相当するほど!
つまり、少し歩けば公園があり、犬を散歩させられるといううれしい街なんです。さらにドッグラン付きの公園もあり、犬同士の交流の場としても活用できたり、犬好きの人たちと情報交換ができたりするのも楽しいポイントですよね。
犬の保護団体が多数存在
世田谷区は犬を飼っている人も多いですが、動物愛護センターが世田谷区にあるということもあり、犬たちの里親を探すボランティアをしている団体もたくさんあります。
東京都内から集められた野良犬や捨て犬は東京都に3か所ある動物愛護センターに収容されます。その動物愛護センターが世田谷区にあるということもあり、数多くの犬が集められその犬たちを助けようとさまざまな市民団体が活動しています。
その保護団体さんたちの活動によって世田谷区の各地で週末などには譲渡会が行われたりすることもあり、犬を飼おうという人たちが増え、命を救われる犬たちがたくさんいるんですね。
ちなみにうちにも過去に1匹、現在1匹、この世田谷の動物愛護センターにいた子がボランティアさんたちの手から巡ってきました。
大手チェーンも!?世田谷区のドッグカフェ
犬を飼っている人にとってうれしいのが、犬同伴でお出かけできるスポットですよね。特に散歩途中など疲れた時に立ち寄れるカフェがペット可だとうれしいものです。
世田谷区はドッグカフェが都内でもダントツに多く、犬と一緒にテラス席でお茶ができる店はもちろん、店内で一緒に食事を行えるお店もたくさんあります。ドッグカフェは基本的に個人店などが経営していることが多いですが、なんとスタバなどの有名なチェーン店までも一部ドッグカフェ化しています。
店内まで愛犬と一緒に入れるお店などには、犬用の水飲み場や犬用の食事などがあったり、小さな犬用のドッグランがあるところまであります。特に駒沢周辺はそういったお店が多いので犬連れの人が良く集まるスポットになっています。
駒沢周辺ドッグカフェ・・・http://xn--6uwx77g.jp/
世田谷区が推し進める人と動物との調和
こんなにもたくさん犬に対してのサービスが充実している世田谷区ですが、これらはどれも勝手に犬のお店が集まってきて出来たわけではありません。そこには世田谷区が主体となって働きかけたことが大きくかかわっています。
世田谷区は「人と動物との調和のとれた共生推進プラン」というのを打ち出し、その計画を推し進めてきました。その中には現代の社会が抱える動物に関する問題に真摯に取り組んでいこうとする待ちの姿勢があります。
現代の私たちの社会は少子高齢化で子供がどんどんいなくなるのと同時に、孤独を抱える人が増えているという構図が年々色濃くなってきています。そんな中で動物たちの力を借りようとさまざまな地域で補助券やアニマルセラピーの社会進出などが試みられていますが、その反面、動物たちが物として扱われたり、さまざまな生活への被害が出たりとなかなかうまくかみ合わないでいます。
そういった課題をどうにか乗り越えようと世田谷区は区民と行政とで一体となり、人と動物とが共存できる街のモデルづくりを行ってきました。
最初はなかなか街に受け入れられなかったこともあったようですが、飼い主のマナー向上や子供の情操教育などを鑑みてどんどん浸透してきて、今のような犬と飼い主に優しい街が出来上がってきた背景があります。
行政も積極的にこの共生のプランを推し進めてきた結果、世田谷区は年々人口も増えるようになり、今や人気の街になりました。
世田谷区「人と動物との調和のとれた共生推進プラン」・・・ http://www.city.setagaya.lg.jp//kurashi/101/115/281/d00008514_d/fil/8514_1.pdf
犬用の施設がいっぱい!
世田谷区は本当に犬に対してさまざまなサービスが充実している街です。犬のしつけ教室やペットホテル、トリミングサロン、スパ、犬用介護施設など本当にたくさんの犬用サービスがあります。ドッグカフェだけでなく、こういったお店が充実しているのも飼い主にとってはうれしいことですよね。
ほかにも犬用の衣料品店や、オーガニックにこだわったドッグフード店などどれもこれも実用的なものばかりです。これだけ身近にいろいろな犬のサービス施設がそろっていると、犬を飼っている人は本当に助かりますし、自分の犬を街が受け入れてくれてるみたいでうれしいですよね。
世田谷区のこの取り組みは他の地域でも取り入れられる要素がいっぱいです。結果、世田谷区は減少傾向にあった人口を取り戻すことにも成功したわけですから。
犬と飼い主にとってとっても優しい街、世田谷区ですが、最後は一人一人のマナーが必要になってきます。街全体が犬を受け入れてくれているのだから、犬を飼うほうも街に受け入れられる努力は必要ですよね。