間違いだらけ?犬のマイクロチップを知ろう

巷ではまだまだマイクロチップに対しての誤認があるようです。

現在では多くの愛犬家の間で流通していて装着している愛犬も多いのがマイクロチップですが、巷ではまだまだマイクロチップに対しての誤認があるようです。

ペットショップで始めから装着されていたからよく分からないけど着けているという人をよく見かけます。

また、着けた方がいいと病院で推奨されたから着けているという人、犬の体に良くないって聞いたから着けていないって言う人など、さまざまなケースがあるかと思います。

今回はそんなマイクロチップの本当のところについて詳しくご紹介したいと思います。


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マイクロチップとは

日本語に直訳すると微小の板片と言う意味ですが、電子系用語では電子番号札、電子板と言う意味になります。

そのなかでも動物用のマイクロチップは長さ10ミリ程度、直径2ミリ程度の円筒形をしたさな電子タグのことを言います。

このマイクロチップを注射器のようなものを使って動物の体内に直接埋め込み、専用の機器を使って電子タグに記録されている情報を読み取り、その番号を元に登録してある個体情報を確認するというものです。

この電子タグは動物用のマイクロチップだけでなく、ETCシステムで使われていたり、SuicaやPASMOなどの交通機関カードで使用されていたりと様々なところで使用されています。

動物用のものとしての運用は、犬の識別で使われる前からや牛などの家畜や馬の識別に使われていました。

それが、犬への識別として広く普及したことによって、マイクロチップの存在がこれほど有名になったんですね。

歴史

ペット用のマイクロチップは家畜などで使用されるようになった後の1986年頃から欧米を中心に使われはじめました。

まだその当初は各メーカーが独自で作っていたため、マイクロチップや読み取り機器に互換性はありませんでした。

その後1994年にISO11784の家畜のコード体系が制定され、対象動物が全ての動物になりました。

日本には1997年に導入され、1998年にマイクロチップのデータ統一管理が開始されました。

2002年にマイクロチップ普及啓発促進が進められ、現在では日本獣医師会がデータ登録を行っています。

日本では2004年に「犬等の輸出入検疫規則」の改正が行われ、日本へ動物を輸入する場合はISO規格のマイクロチップの埋め込みが義務化されました。

2006年には「動物愛護管理法」に基づき、環境省より愛玩動物の所有明示方法としてマイクロチップによる方法が示され、保健所や動物愛護センターなどの関係行政機関でのマイクロチップ読み取り機器設置などの整備が進められ、マイクロチップデータ管理のあり方が示されました。

これにより、全国一律の方法でのデータ管理がされるようになり、ペットショップではマイクロチップ埋め込み動物の販売が行われるようになりました。

うちのチワワたちも海外渡航する際に、日本に帰国することを見越して日本でマイクロチップを装着しました。

装着していないと日本へは一切入国できないのです。

マイクロチップには賛否両論あって、「愛犬への健康被害が出るのでは?」と心配した声が反対派の意見として一番多く上がっています。

安全性

マイクロチップの埋め込みによる安全性への心配は様々な声が上がっていますが、実際のところマイクロチップの埋め込みによる動物への障害はほぼゼロです。

さらに言えば、日本国内での動物体内に埋め込んだマイクロチップの副作用、ショック症状の報告は未だ1件もないのが現状です。

動物用のマイクロチップは動物の体内に埋め込んでも副作用などが起きないように、生体適合ガラスや生体適合ポリマーで作られています。

もちろん過去には海外で副作用の症例があったと報告されていますが、何千万件埋め込んだマイクロチップのうち2件で、ワクチンによる副作用より低い数字です。

さらに、副作用の症例が報告されたのもマイクロチップが出始めた初期の頃で、現在ではさらに研究が進められより安全性が高いものになっています。

またマイクロチップが電子機器ということもあって、磁界による体への影響が心配されていますが、これも体への影響は認められていません。

なのでレントゲンやCTスキャンを撮っても精密な機器への影響も出ていません。

非常に大きな研究機関や病院で使われているMRIであれば内蔵されたマイクロチップの影響で画像の歪みが起こることがありますが、一般の動物病院で使われているMRIの画像では形状が出ない程度なので、体への影響は認められていないということです。

マイクロチップのメーカー

ペット用のマイクロチップにはいくつかの規格があり、日本ではISO11784に適合しているFDX-Bという規格が流通しています。

ISO11784コード体系の規格では、個体識別番号が世界で一つだけあるという唯一性を保障するもので、日本では15桁の識別番号のうち最小の3桁が日本国番号392で、次にある14がペット用コードとなっています。

日本では現在、4社がマイクロチップの輸入販売を行っていて、メーカーごとにさらに決められたコードを使っています。

読み取り機器、リーダーにおいてはISO11785の規格で、FDX=BとHDXの両方を読み取れるものが認められています。

これは日本国内であれば流通しているマイクロチップと読み取り機器で全ての個体が識別できるようになっているということです。

海外の状況

マイクロチップの世界での普及率は、ここ数年で飛躍的に伸びています。

ヨーロッパやアメリカではペットへのマイクロチップを装着なしで入国することが禁止されていて、さらにヨーロッパやオセアニアではペットへの装着が義務化している国も年々増えています。

日本も検疫で日本へ入国するペットへの装着が義務化されています。

マイクロチップの規格は、ヨーロッパ、オセアニア、アジアの一部では日本と同じISO国際規格を採用していて、このISO国際規格のものであれば、メーカー関係なく、マイクロチップやリーダーが読み取りをすることが出来るようになっています。

アメリカではISO国際規格でないものがこれまでに広く流通し、米国獣医師会や規格協会ではISO規格を推奨しているにもかかわらず、統一が出来ていないのが現状です。

ちなみに、うちのチワワたちは病院で装着してもらった時、日本の空港の検疫で確認された時、フィリピンの動物病院で血液検査をした時、と装着後半年で3回も読み取ってもらっていますが、リーダーのメーカーは違っても無事読み取りがきちんと行われました。

マイクロチップの装着

マイクロチップの装着が日本で非常に高まったのは、東日本大震災後ということが報告されています。

もちろん、それまでにも獣医師会で普及させようと様々なキャンペーンは行われていましたが、飼い主自らの意思で装着が増えたのは大震災後が多いということです。

これは大震災時、ペットとはぐれてしまった人、救助隊などが助けたペット、死んだペットと再会できた人がマイクロチップを装着していたということがあったからです。

マイクロチップを装着していると例え見た目が変わってしまっても、飼い主の元に返ってくることが出来るということです。

家族として飼っていたペットがどんな姿になってしまっても自分たちの元に返ってきてほしいという意思の現れから、装着する人が増えました。

マイクロチップを装着しない人の中には、迷子になっても保健所などではリーダーを使ってくれない、置いていないなどという人がいますが、今は整備が進められ基本的に公的動物関係所ではリーダーが置かれています。

また、迷子札を着用しているから必要ないという人もいますが、迷子札が取れてしまえば迷子札は役に立たなくなってしまいます。

そもそもマイクロチップはどちらかというとそのペットの所在が誰にあるのかを特定するものなので、ペットの飼育放棄や遺棄をなくすためのものだと考えた方がいいかもしれません。

もちろん、迷子になった子が心ない人に連れて行かれ、そのまま飼われてしまえば飼い主を特定することは出来ません。

見つけてくれた人が親切で動物病院などで読み取って飼い主を探してくれれば別ですが、迷子札も併用しておくことをおすすめします。

まとめ

マイクロチップの知っているようで知らない話、いかがでしたでしょうか。

装着するまでは私も少し抵抗がありましたが、最近はペット博のようなイベント会場で無料装着してくれることもあります。

着けたからといって、愛犬に変化がある訳でもなく、いつもと変わらないですが、いつ何があるか分からないことを考えると着けていて安心かもしれません。


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コメント

  1. 沙羅 より:

    初めまして、こんにちわ。

    マイクロチップの大切さを先日まざまざと体験した者です。
    今まで重要性を考えてきませんでしたが、一週間前、ルームメイトの猫が車にひかれ死亡したのち、遺体が行政に回収されて、結局、オーナー不在のまま返ってきませんでした。
    海外での話ですが、色々な行き違いなどがあり、結局、死亡した状況や写真を見ただけで、私たちの元には遺体すらも戻ってきませんでした。

    もちろん、マイクロチップは付けていません。

    私の猫ではないのですが、数年間共に過ごし、家族同然のように接してきたので、ショックは大きかったです。
    マイクロチップがもしも入っていたら、スキャンにかけられて、誰がオーナーか判明したのに…と悔やんでも悔やみきれません。

    私たちからしたら、命を亡くしただけでなく、体まで無くし、二重の喪失を味わいました。
    こうならないよう、もう一匹の猫にはマイクロチップを付ける予定です。

    貴重な情報、ありがとうございました。
    マイクロチップについて、とても勉強になりました。

    1. tomomidog より:

      はじめまして!
      コメントありがとうございます。

      とても辛い体験をされたんですね。マイクロチップは日本は遅れているほうですが、基本的にどこの国の行政機関でもすでにペットを確認するのに使われている重要なアイテムです。

      体に埋め込むなんて、と反対する人もいますが、私も万が一愛犬が事故にあった際にはせめて体だけでも戻ってきてくれればと思います。

      少しでもこういう事実を多くの人に知ってもらえればと願っています。お辛い中、この記事を読んでくださりありがとうございます。

  2. かよ より:

    初めまして、こんにちは。野良として保護され保健所に収容されていた子犬を最近我が家に迎えました。子犬を迎える日、保健所の担当からマイクロチップの事を初めて聞き、色々と検索しているうちに、こちらにたどり着きました。マイクロチップは賛否両論あると思いますが、私は家族になった子犬に装着する予定です。初めは迷子札と思いましたが、取れてしまっては意味もない物になってしまいますし、マイクロチップであれば、もし迷子になってしまい保健所に保護されてもリーダーで読み取って飼い主に戻すと聞きましたので、装着する予定になりました。まだまだ日本では装着してない犬の方が多いと思いますが、記事を読んでいるうちに、勉強になりました。ありがとうございます。

    1. tomomidog より:

      コメントありがとうございます。
      保護犬を里子に迎えられたんですね!いただいたメッセージを読んでいて、本当に犬想いの優しい人にワンコは出会ったんだなとすごく感じました。
      まだまだマイクロチップの認識は甘く、さまざまなところで推奨されていても装着が進んでいないのが現状なんです。
      つい先日も、キャンプに行ったときにキャンプ場に貼ってある迷い犬の紙を見ましたが、
      犬は子供同様、急にどんな行動をとってしまうかわかりません。
      それまで一緒にいても、急にいなくなって、不慣れな場所だと戻ってこれなくなってしまうこともあります。
      もちろん装着すれば迷子にならないわけではありませんが、ワンコと飼い主さんをつなぐ唯一のアイテムになりますので、装着していただければと思います。
      ワンコにとってはこれからすごく幸せな人生が待っていると思います。これからも大事にしてあげてくださいね!

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