愛犬の病、手術までの道のり

譲渡契約を済ませ我が家へ。待っていたものとは。

前回は、私が犬の里親支援団体から里子を迎える3つ理由についてお話をしました。

それから、正式譲渡が決まり、団体の方が家までクリンを連れてきてくれました。多くの保護団体がトライアル・譲渡時には家まで保護犬を運んでくれます。これからどういう家で飼われるのか、もう二度と犬たちが悲しい思いをする事がないよう保護団体もしっかりチェックしているからです。2匹目という事もあり、保護団体も簡単な譲渡契約を済ませ帰っていきました。


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臆病で人間不信のクリン(チワワ)は知らない環境にさらに小さく硬直していました。クリンは誰にも触らせる事なく、この世の終わりのような顔をずっとしていました。

しばらくはそっとして過ごしていましたが、なれる気配もなく、このまま距離が縮まらないとご飯も食べてくれる事もなく、何かあった時に触る事も出来ないと接し方を変える事にしました。

いつものように小さくなっているクリンを触ろうとクレートを開けました。少し取り乱して暴れ、噛もうとするクリンを私は強く抱きしめ、話しかけました。しばらくすると、クリンも少し落ち着いてきました。それから1日に何度も抱きしめて過ごすようになりました。ご飯も食べるようになり、まだ人間に不信は抱いているものの、少しずつ距離が縮まっていくのを実感しました。

我が家にクリンがきてから1ヶ月が経とうとする頃の事でした。クリンが食欲不振になり、嘔吐するようになりました。あまりにも酷い状態に病院に連れて行くと「黄疸」がでていました。

黄疸は肝臓の損傷や胆管の閉塞が原因で眼球や皮膚が黄色く染まる症状の一つです。

点滴をうち、そのまま病院に入院する事になりました。普通の動物病院では精密検査などを行えず、先生には大きな専門医療機関を紹介してもらいました。

クリンの精密検査の結果、早急に手術を要するほど危険な状態で先生に「明日手術をする」と言われました。手術を受けなければ余命数日。手術をしても生きる可能性は100%ではありません。血液の数値は異常で、黄疸の原因とされる肝臓が悪いのだろうと言われましたが、肝臓だけが悪いのか、他も悪いのか、また実際どれくらいの肝臓が機能しているのかは開けてみないと分からないと言う事でした。

手術費用だけで80万を超えています。ただ、私には迷っている暇はありませんでした。父親に頭を下げお願いすると、その犬を飼ってどれくらいたつのかと聞かれ、1ヶ月も飼っていない犬にそんなお金をかけていいのかと聞かれました。命の尊さを教えてくれたのは父です。私は父に、お金を出して助かる命があるなら助けたい。目の前で何もしないで死んでいくのを見ている事は出来ない、と伝えました。

手術を迎える

翌日、手術は行われました。待合室で待っている時間がすごく長く感じました。手術が終わって先生から病状の説明を受けました。肝臓はきれいで異常なかったという事でした。ただ、胆のうと言われる臓器が全く機能しておらず、中で分解出来なくなった毒素が溢れてきている状態で、胆のうを全部摘出する手術をしたそうです。手術直後のクリンは、まだ全身麻酔が取れず、意識ももうろうとする中、うつろな目をしながらも、負けてたまるかという気迫だけでお座りをしていました。先生もあれだけの手術をして、麻酔が残っている状態で、座っているのは信じられないと言っていました。しばらく入院生活が続いた後、クリンの体調も回復しました。

ただ「完治」は出来ない状態で、悪い原因は取り除いたにもかかわらず、血液の数値は高いままです。先生も数値が下がるはずなんですけどね、というばかりで原因不明。ただ、クリンは至って回復したような顔をし、元気なので、ある一定の数値で安定しているので、ずっと薬を飲み続けていけば大丈夫との事でした。

そして現在

クリンと出会って4年。今では過去の姿が想像できないほど、人懐っこくて愛嬌もあります。呼ぶとすぐに寄ってくるし、外を元気に走り回ったり、お腹を見せて仰向けに寝たりする事もしょっちゅうです。無防備にいびきをかいて寝たり、夢中でご飯を食べたり、本当に可愛い限りです。過酷な過去を乗り越えて、クリンは今も元気です。


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